ローカル路線バス乗り継ぎの旅Zが、2022年夏に突然終了した理由をご存じでしょうか?多くの視聴者が「なぜ終わったの?」「面白かったのに」と感じた一方で、番組内では明確な“打ち切り”の言葉は語られませんでした。本記事では、シリーズ終了の本当の理由を明らかにするとともに、視聴率の変化や視聴者のリアルな声、制作側の裏事情、さらには“ルールによる解散”という事実まで、わかりやすく解説しています。また、後継番組『バス旅W』との違いや、印象的だった全19回の名場面まで徹底的に振り返ります。この記事を読めば、Zシリーズ終了の舞台裏と、次に続くバス旅の可能性が見えてきます。
- ローカル路線バス乗り継ぎの旅Z 打ち切り理由|結論から言うと「番組ルールが原因」
- ローカル路線バス乗り継ぎの旅Z 打ち切り理由|その裏にあった制作側の“真意”とは?
- ローカル路線バス乗り継ぎの旅Zが「つまらない」「失敗」と言われたワケ
- ローカル路線バス乗り継ぎの旅Z 打ち切り理由|視聴者の声から見える“限界”
- ローカル路線バス乗り継ぎの旅Z 打ち切りの背景にあった“バス業界の変化”
- 「打ち切り」後の後継番組『バス旅W』とは?Zシリーズとの5つの違い
- ローカル路線バス乗り継ぎの旅Z 打ち切り理由に関するよくある誤解
- バス旅Zの全19回を振り返る:名場面・珍場面セレクション
- まとめ|バス旅Zが残したものと、次に期待される“バス旅”のカタチ
ローカル路線バス乗り継ぎの旅Z 打ち切り理由|結論から言うと「番組ルールが原因」
打ち切りの直接的な理由は、「ルールによるコンビ解散」という明確なものです。なんとなく番組が終わったわけではありません。視聴者の中には「突然終わった」と感じた方も多いかもしれませんが、実際には番組内部で設定されていたルールに従って終了したのが事実です。
「3連敗 or 負け越しで即解散」ルールとは?
Zシリーズには、特有の厳しいルールが存在しました。第9回から導入された「負け越しまたは3連敗でコンビ解散」というルールです。これは視聴者には明示されていた条件であり、番組内でもたびたび説明されていました。
以下がそのルールの要点です。
条件 | 内容 |
適用開始 | 第9回(2019年3月放送)から |
成績基準 | 通算勝敗で「負け越し」または「3連敗」 |
結果 | 該当するとコンビ解散=番組終了 |
つまり、1回や2回の失敗では問題ないものの、3回連続で目的地にたどり着けなかった場合、またはトータルで負けが勝ちを上回った場合には、強制的にシリーズ終了となります。これが後述する第19回で現実となりました。
このルールが追加された背景には、視聴率や番組内容のマンネリを避ける狙いがあったと考えられます。シビアな条件を与えることで緊張感を維持し、視聴者の興味を引きつける意図が見え隠れしていました。
第19弾「道後温泉〜周防大島」で敗北し終了へ
Zシリーズの最終回となったのは、2022年8月20日に放送された第19弾「愛媛・道後温泉〜山口・周防大島」編です。この旅でコンビは3連敗を喫し、通算成績も9勝10敗と「負け越し」が確定しました。
旅の結果を振り返ると、以下のようになります。
- 第17回:栃木・佐野市〜静岡・清水 → 失敗
- 第18回:京都・仁和寺〜兵庫・姫路城 → 失敗
- 第19回:愛媛・道後温泉〜山口・周防大島 → 失敗
この3回の連続失敗によって、番組ルールによりコンビは解散となり、シリーズも終了となりました。番組のラストでは、田中要次さんと羽田圭介さんの口から自ら「これが最後の旅」と告げられ、視聴者にもその結末がしっかりと伝えられました。
感情的な打ち切りではなく、あくまでルールに基づいた結果だったという点が、Zシリーズ終了の最大のポイントです。
ローカル路線バス乗り継ぎの旅Z 打ち切り理由|その裏にあった制作側の“真意”とは?
打ち切りの直接的な原因はルール違反によるものですが、その背景には番組制作側の意図や判断が隠されていたと推測されます。ただのルールの適用というよりも、「終わらせる準備は整っていた」と見るほうが自然です。
Zシリーズの視聴率と制作陣の苦悩
Zシリーズの視聴率は、元祖シリーズと比べると安定していたとは言えません。特に注目すべきは、最高視聴率が9.4%(第4回:岐阜城〜鳥取砂丘)にとどまっていたことです。
一方、太川陽介さんと蛭子能収さんの元祖コンビ時代は、15%を超える回もあったほどの人気を誇っていました。
シリーズ | 最高視聴率(関東地区) |
元祖シリーズ | 約15.2%(複数回あり) |
Zシリーズ | 9.4%(第4回) |
視聴率の落差だけでなく、「旅の進行が読めない」「コンビのやり取りに温かみがない」といった声も番組宛てに寄せられていたようです。このような意見を重く見た制作側が、「あえて厳しいルールを導入し、シリーズ継続の見極めを図った」可能性は高いと言えるでしょう。
打ち切りは“計画的”だった?番組構成から見えるヒント
第17〜19回の旅の舞台を見ると、いずれも難易度が高く、距離や路線の本数からして成功が難しい設定になっていたことがわかります。
また、最終回の放送構成を見ると、旅の終盤に明らかに「結末を意識した」編集が行われていたように感じられました。田中さんや羽田さんの発言も「これが最後かもしれない」「ここまでよくやった」といった趣旨の内容が含まれており、単なる偶然の敗北というより、あらかじめ想定されたエンディングだった可能性もあります。
実際、シリーズ終了後すぐに後継番組「ローカル路線バス乗り継ぎの旅W」が始動していることからも、制作側がZの終了タイミングを見計らっていたと考える方が自然です。
ローカル路線バス乗り継ぎの旅Zが「つまらない」「失敗」と言われたワケ
Zシリーズには、一定の評価と根強いファンも存在しました。しかし、SNSや口コミを見ると「つまらない」「元祖のほうがよかった」といったネガティブな意見も少なくありませんでした。なぜそのように感じられたのか、理由を掘り下げていきます。
太川&蛭子コンビとの比較で感じた“物足りなさ”
多くの視聴者は、Zシリーズを「太川陽介&蛭子能収コンビ」と比べて視聴していました。元祖コンビには以下のような特徴がありました。
- 太川さんのリーダーシップと地理知識
- 蛭子さんの自由すぎる行動と毒舌
- 二人の掛け合いによる絶妙なバランス
それに対して、Zシリーズの田中要次さんと羽田圭介さんは、どちらも「受け身」なスタイルで、進行が停滞することも多く、見ている側としてはテンポが悪いと感じた人もいました。
さらに、視聴者の中には「役割分担が曖昧で見ていて疲れる」といった声も上がっており、番組の魅力の一つである“キャラクターの掛け合い”が薄かったことが「つまらない」と言われる原因につながっています。
コンビ間の不協和音?田中要次 vs 羽田圭介の旅スタイル
Zシリーズでは、旅の最中にコンビの意見が食い違う場面が多々見られました。特に田中要次さんの「マイペースな行動」や「譲らない態度」に対して、視聴者からは「わがままだ」「羽田さんが気の毒」といった意見が寄せられていました。
一方の羽田圭介さんも、自分の意見を引かない場面があり、番組中に空気が悪くなるシーンも見受けられました。このようなやり取りは、リアリティがある反面、見ている側にストレスを与えてしまった可能性が高いです。
視聴者としては、旅を通じての「ほっこり感」や「一体感」を求めていた人も多かったはずです。それが感じられないことで、「見ていてしんどい」と受け取られてしまったのだと考えられます。
歩きすぎ問題:1日10km超えに視聴者も疲弊
Zシリーズ後期になると、地方路線バスの減少や時刻の不便さから、徒歩移動の距離が大幅に増加していました。実際、1日に10km以上歩くケースも珍しくなく、番組全体を通じて徒歩移動が「名物」になっていました。
回数 | 移動距離(例) | コメント |
第16回 | 30km超 | 松山〜平戸で連続歩行が話題に |
第18回 | 約12km/日 | 京都〜姫路の峠越え多数 |
第19回 | 約15km | ゴール直前での長距離歩行が敗因に |
バス旅なのに歩きすぎているという矛盾が視聴者の間でも話題となり、「バス乗ってないじゃん」というツッコミや、「見る方もしんどい」という声が多く上がっていました。
過酷な徒歩旅が見どころでもありましたが、それが「楽しさ」よりも「辛さ」に変わった瞬間に、番組の魅力は半減したとも言えます。
ローカル路線バス乗り継ぎの旅Z 打ち切り理由|視聴者の声から見える“限界”
Zシリーズの終了は、視聴者側のリアクションや空気感の変化も大きく関係していました。単なるルール上の「解散」ではなく、番組そのものに対する“疲労感”が広がっていたのが現実です。とくにSNSなどでは、番組の雰囲気や構成に対して具体的な不満の声も数多く見られました。
視聴者離れの引き金は「プレッシャー」と「ギスギス感」
番組における緊張感が、次第に“プレッシャー”に変わってしまったことが視聴者離れの最大の要因です。初期は「ガチ旅」というコンセプトが魅力的でしたが、後期になるとそれが過度な負担となり、番組全体の雰囲気をギスギスしたものに変えていきました。
特に負け越しルールが導入された第9回以降は、以下のような変化が顕著に見られました。
要素 | 変化の内容 |
旅の雰囲気 | 和気あいあいから緊張感漂う空気に |
出演者の関係性 | 仲の良さよりも“衝突”が目立つ構成に |
ミスへの厳しさ | 小さなミスも結果に直結するように |
視聴者としては、旅のハプニングややりとりを「笑い」として楽しみたかったはずです。しかし、「ミス=失敗=番組終了」というプレッシャー構造が強まった結果、出演者の焦りや衝突が画面を通して伝わってきました。
たとえば、第18回(京都〜姫路)の旅では、ルート選択ミスから2人の間に険悪な空気が流れ、視聴者から「見ていてつらい」という声が多く投稿されました。旅番組としての魅力よりも、緊迫感やピリピリした空気ばかりが印象に残ってしまったのです。
SNSで囁かれた「見ててしんどい」の正体
「Zシリーズ しんどい」や「バス旅Z 見るのが疲れる」といった検索ワードがX(旧Twitter)やYahoo!リアルタイム検索で上位に表示されていた時期がありました。実際の投稿を確認すると、以下のような意見が目立ちました。
- 「ゴールできなさそうでハラハラするより、笑って見たい」
- 「田中さんが頑固すぎて羽田さんがかわいそうに見える」
- 「バス旅というより、歩き旅になってて全然楽しめない」
このようなコメントが頻発していた背景には、Zシリーズ特有の“リアリズムの押し付け”がありました。演出があまりにも真面目すぎて、余裕や遊びの部分が失われていたのです。
番組が生真面目すぎると、視聴者も気楽に楽しめなくなります。Zシリーズ後半では、旅人の表情や発言にも笑顔が減り、まるで「試験」や「挑戦企画」のような空気が広がっていました。そのストイックさが、逆に「視聴者にとってのストレス」として作用してしまったのです。
ローカル路線バス乗り継ぎの旅Z 打ち切りの背景にあった“バス業界の変化”
番組終了の理由には、外的な環境要因も深く関わっています。とくに、地方交通を取り巻く社会状況の変化は、Zシリーズの運営に直接的なダメージを与えていました。
地方路線バスの廃止・減便が番組進行を直撃
番組のルールでは「高速バス・特急バス・鉄道NG」という制約があったため、一般の路線バスだけを頼りに旅を進める必要がありました。しかし近年、特に2019年以降は以下のような状況が加速していました。
- 高齢化・過疎化により利用者数が減少
- バス運転手の人手不足
- 新型コロナウイルスによる乗客激減
その結果、地方のバス路線は次々と減便・廃止されていきました。たとえば、Zシリーズ後半で旅の舞台になった四国や山陰地方では、2017年〜2022年の5年間で数百路線が統廃合や廃止に追い込まれています。
年度 | 廃止・減便路線数(四国・山陰エリア) |
2017年 | 約45路線 |
2020年 | 約72路線(コロナ禍の影響大) |
2022年 | 約94路線 |
このような中で「バスだけで旅を成立させる」という企画そのものが、物理的に難しくなっていたのは明らかです。
地理的難易度の増加と制作チームの限界
バス路線が減るということは、単純に「乗り継ぎポイントが減る」という意味だけではありません。旅人に課せられる“徒歩区間”が長くなる、宿泊地の確保が難しくなる、地元住民からの情報収集に頼らざるを得ない、という悪循環にもつながっていました。
特に印象的だったのは、第19回(道後温泉〜周防大島)の旅です。距離的には200km強の行程でしたが、途中で「バスが全く通っていない」区間が複数存在しており、長時間の徒歩を強いられる場面が連続しました。
出演者への負担も増え、制作チームとしても毎回のルート選定・安全管理に相当な労力が必要だったと考えられます。最終回が終了した後、すぐに新シリーズへの切り替えが発表されたことからも、現場側の限界を悟っていた様子が伺えます。
「打ち切り」後の後継番組『バス旅W』とは?Zシリーズとの5つの違い
Zシリーズ終了後、テレビ東京は速やかに新しいシリーズを立ち上げました。それが「ローカル路線バス乗り継ぎの旅W(ダブリュー)」です。Wシリーズでは、Zシリーズの課題を反映させた新たな取り組みが随所に見られます。
女性3人旅という新フォーマット
最も大きな違いは、出演者構成です。Zシリーズは男性コンビ+マドンナという形でしたが、Wシリーズでは女性3人による“女子旅スタイル”に変更されています。
初回メンバーは以下の通りです。
- 赤江珠緒(フリーアナウンサー)
- 三船美佳(タレント)
- 高城れに(ももいろクローバーZ)
この構成が生んだのは、Zシリーズにはなかった「穏やかで華やかな空気感」でした。女性同士の協力プレーやリーダー交代制の柔軟さが、旅の新たな魅力を引き出しています。
“負け越しルール”の撤廃で雰囲気が激変
Zシリーズでは、「3連敗 or 負け越しでコンビ解散」という厳格なルールがありました。一方、Wシリーズではそのような解散条件は明文化されていません。失敗しても次がある、という安心感が出演者にも視聴者にも共有されています。
その結果、プレッシャーのない旅路が実現し、「旅っていいな」と感じさせてくれる空気が戻ってきました。
コンビ固定 vs メンバー入れ替え制
Zシリーズは常に田中要次さん・羽田圭介さんのコンビでしたが、Wシリーズは毎回異なる組み合わせの出演者が起用されるスタイルです。この形式によって、シリーズ全体に“フレッシュさ”と“予測不能な面白さ”が加わっています。
たとえば、第4弾(2024年10月放送)では、以下のようなアスリート・アーティストの組み合わせが実現しました。
- 高木菜那(元スピードスケート選手)
- 村上茉愛(元体操選手)
- ハシヤスメ・アツコ(元BiSH)
このような異色の顔ぶれが旅に化学反応を生んでいるのがWの魅力です。
和気あいあいムードが人気の鍵?
Wシリーズでは、出演者同士の関係性がとても良好です。Zシリーズのような意見衝突や険悪な空気はほとんど見られません。「協力して進む」ことを番組の軸としており、視聴者にもその優しさや安心感が伝わっています。
SNS上でも、
- 「見てて癒やされる」
- 「女子旅ってこんなに楽しいんだな」
- 「わちゃわちゃ感がちょうどいい」
といった声が多数寄せられています。
「W」シリーズの視聴者評価と今後の展望
2025年時点で、Wシリーズは第4弾まで放送されています。初回から平均視聴率は8%前後と安定しており、視聴者満足度も非常に高い状態を維持しています。
回数 | 放送時期 | 成功/失敗 | 平均視聴率 |
第1回 | 2023年7月 | 成功 | 約8.2% |
第2回 | 2023年秋 | 成功 | 約7.9% |
第3回 | 2024年春 | 失敗 | 約7.6% |
第4回 | 2024年秋 | 成功 | 約8.4% |
Zシリーズの終了で不安を感じていたファンも、「Wなら見られる」「ちょうどいい感じ」と好意的な評価に変わってきています。今後も新しい出演者やルートの開拓が期待されており、バス旅シリーズの未来は明るいと言えるでしょう。
ローカル路線バス乗り継ぎの旅Z 打ち切り理由に関するよくある誤解
Zシリーズの終了については、さまざまな憶測や誤解が広がっています。特に「降板」「打ち切り」「契約終了」といった曖昧な表現がSNSなどで飛び交い、混乱を招いてきました。しかし、番組内で語られた内容やルールを正しく理解すれば、終了の理由は非常に明快です。
降板じゃない?「解散」=ルールによる終了
まず最も多い誤解が、「田中要次さんと羽田圭介さんが降板した」という声です。これは明確に事実と異なります。両名が番組を降りたわけではなく、あくまでルールにより“解散”が決まっただけです。
Zシリーズでは、第9弾以降に以下の厳格な条件が導入されました。
解散条件 | 内容 |
3連敗 | 3回連続で目的地到達失敗 |
通算負け越し | シリーズ全体で敗戦数が勝利数を上回った場合 |
第19弾(愛媛・道後温泉〜山口・周防大島)で連敗が3回となり、さらに通算戦績も9勝10敗と負け越しました。このルールに基づいて「解散」が決まり、シリーズも終了したのです。
「降板」と聞くと、出演者が自ら辞退したような印象を受けますが、今回はあくまで番組内で決められていた条件に従った“終了”です。出演者側の意思ではなく、番組構成上の必然だったと断言できます。
明言された?されてない?番組内の公式コメントまとめ
「番組の中で“打ち切り”とはっきり言われなかった」という意見もあります。実際、第19弾の放送内では「今回で番組は打ち切りです」といった直接的な発言はありませんでした。
しかし、旅の終盤で田中要次さんと羽田圭介さんは次のように語っています。
「負け越しと3連敗が決まってしまったので、この旅をもって僕たちは“解散”です。」
この発言は、事実上のシリーズ終了を視聴者に伝えるものであり、公式な“最終回宣言”と捉えて間違いありません。
また、放送後にテレビ東京側から特別なプレスリリースなどは出ていませんが、同年中に新シリーズ『バス旅W』がスタートした流れを見ても、Zシリーズが役目を終えたのは明白です。
【ポイントまとめ】
- 「降板」ではなく「解散」=ルールに基づく終了
- 第19回で条件達成 → 自動的に終了
- 番組内で明言されなかったが、発言と構成から終了は明らか
バス旅Zの全19回を振り返る:名場面・珍場面セレクション
約5年間にわたり放送された『ローカル路線バス乗り継ぎの旅Z』には、視聴者の記憶に残る名シーンやトラブル、そして心温まる瞬間が多数ありました。成功と失敗を分けた“運命の分かれ道”や、マドンナたちの名言をここで一気に振り返ります。
成功・失敗を分けた“あの選択”
シリーズ全体の戦績は9勝10敗と、ほぼ五分の内容でした。中でも印象的だったのは、以下のような“選択ミス”が勝敗を左右した瞬間です。
回数 | 結果 | 運命の分かれ道 |
第2回(2017年7月) | 失敗 | 宿探しに時間をかけすぎ、終バスに乗り遅れる |
第4回(2017年12月) | 失敗 | 鳥取砂丘に到着目前でバスが終了 |
第8回(2018年12月) | 成功 | 箱根の登山バスを読み切り見事ゴール |
例えば、第4回の「岐阜城〜鳥取砂丘」編では、最終日の午後に路線が途切れてしまい、ゴール目前で終了となりました。この悔しさは、Zシリーズの“旅の過酷さ”を象徴するシーンの一つです。
一方、第10回(静岡・沼津〜愛知・豊田市)では、限られた選択肢の中から的確な乗り継ぎを成功させ、旅人たちの地図読みと判断力が光りました。
印象的だった歴代マドンナたちの名言集
Zシリーズでは、毎回1名の“マドンナ”と呼ばれる女性ゲストが旅に同行しました。彼女たちの発言や行動が、旅を明るく、時には予想外に盛り上げてくれました。
特に印象的だったマドンナと、その発言を以下にまとめます。
回数 | マドンナ | 印象的なシーン |
第1回 | IMALU | 「こういう旅も悪くないね」→Zシリーズ最初の成功に花を添える |
第4回 | 村井美樹 | 「この坂、走っても間に合わないかも…!」→涙の奮闘シーン |
第16回 | 馬場典子 | 「3人の足並みがそろってきましたね」→旅の終盤で見せた連帯感 |
村井美樹さんはその後、「バスVS鉄道」シリーズでも活躍しており、Zシリーズがキャリアの分岐点になったマドンナでもあります。
旅の中で放たれた言葉が、そのまま視聴者の記憶に残る——それがZシリーズのもう一つの魅力でした。
まとめ|バス旅Zが残したものと、次に期待される“バス旅”のカタチ
Zシリーズの終了は、「打ち切り」という言葉以上に、番組が挑戦し続けた“限界”と“リアリズム”の結果だったと言えます。全19回にわたる旅を通じて、テレビ東京は「ルールありきの旅番組」の新たなフォーマットを構築し、次世代へと繋いでいきました。
バス旅Zが残したもの
- ルールに縛られるリアルな緊張感
- 徒歩でつなぐ日本の地方風景
- 視聴者の共感と挫折の共有
Zシリーズがあったからこそ、後継番組『バス旅W』は柔軟でフレンドリーな旅路を実現できています。Zが“苦さと真剣さ”を伝えたからこそ、Wは“温かさと遊び心”で新たな魅力を見せてくれているのです。
今後に期待されるバス旅とは
今後もバス旅シリーズが続く中で、以下のような方向性が求められていくはずです。
- 出演者の多様性とフレッシュさ
- ルールより人間関係に焦点を置く演出
- 地方の魅力を引き出す構成力
Zシリーズが切り開いた新しい旅番組の形。その挑戦は、確かに次のシリーズへと受け継がれています。そしてこれからも、バス旅は私たちに“日本のまだ知らない景色”を見せてくれるでしょう。
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